地道な努力が大事

芸能やミュージカルや歌手を目指すための第一歩は、オーディションを突破することから始まります。

オーディションの開催情報は、インターネットや情報誌で簡単に調べることができますが、それぞれ特色があるので、各オーディションや開催事務所の特徴や傾向をつかんで、早期に対策を立てていくことが大切です。

また、オーディションには、事務所に所属するためのオーディションもあれば、公演が予定されている作品の出演者を抜擢するためのオーディションもあります。よいチャンスがあれば、逃さずチャレンジしていきましょう。

どのオーディションでも、まず書類審査が行われ、次に実技や演技の審査、そして面接が行われます。書類審査の時点で多くの人物像が見極められてしまうので、書類審査を通過することは大切です。

書類審査というのは、一般の履歴書に相当するものですが、指定された様式があればそれに則ったもの、指定がなければオーディション用の履歴書を使用して提出します。

履歴書の作成に当たっては、審査員に、どんな人物なのか会ってみたいと思わせるような魅力が盛り込まれたものになることを念頭に置いて記入します。

そして、事務所側はどんな人物を求めているのか、発掘したいと考えているのか、オーディションの趣旨をしっかりつかんで、自分の魅力をPRすることが大切です。

オーディションを受けるというのは、自分の個性や特性を商品化していくことになるので、これからたくさんの人たちに、何を与えることができるのか、自分のどこを見て満足してもらうことができるのか、という視点で自分を捉えなおしてみるのもよいでしょう。

実技の審査においては、歌唱でもお芝居でも、表現力は最低限当たり前に求められます。その先に広がる可能性を秘めているかどうかが注目されているといってもよいでしょう。

今、課題に対して上手に演技ができても、これから先の表現力と可能性に広がりが期待できなければ、合格は難しくなります。そこで、実技に臨むためには、可能性をどんどん広げていくことのできる自分になることが求められます。

つまり、目標をオーディションの合格に置くのではなく、その先の自分の将来に置いてみましょう。自分の将来像を豊かに、どんどん広げていきましょう。

可能性があるかどうかは、審査員が見極めるわけですが、可能性があることを見出してもらえるためには、課題を正しくこなせるだけでは不十分です。歌唱であれば、正しい音程で歌えることや、正しい発声法をマスターできていることは必須条件であるといえます。

それだけではなく、声に人を魅了するものがあることが必要です。人に魅力を伝える発声や演技ができるようになるためには、複数のジャンルの基本を自分の中に取り入れて自分の持つ幅を広げていくことが重要です。

そして、それに自分なりの創作を盛り込んでいくことを意識していきましょう。また、悲しい、うれしい、苦しい、悔しい、といったさまざまな感情を体感することが、表現力に磨きをかけて行きます。

そのため、日常の中にあふれる苦しい場面やつらい場面にも、どんどん立ち向かって自分の芸の肥やしにしていくつもりで挑み、昇華していく意欲を持つとよいでしょう。

面接では、履歴書に記入したことを深める内容で自己紹介を行うのがよいでしょう。審査員は書類を見て、人物像をある程度想像しているわけですから、履歴書に記入したことと関連のない観点でのPRを行うと、魅力が分散されてしまう可能性があります。

履歴書に書き込んだ自分の魅力を、しっかり審査員に印象付けられるように、自信を持って挑みましょう。そして、面接の場でも、自分の将来像や可能性を見据えて、自己アピールをすることが大切です。

今の自分を知ってもらうだけではなく、可能性の開花に向けて邁進している自分を見てもらえるようにしましょう。しっかりした目標を持っている人には、輝きがあります。その輝きを審査員に見抜いてもらいましょう。

9月 27th, 2018 by